全国にキャンパスを持つ私立の通信制高校について、卒業率の高さを前提に「学費の安さ」でランキングをしました!
一番学費を安く抑えることができる通信コース(通学のないネット学習コース)に絞って、全国の学校の学費を調査しています。学費の安い通信制高校選びの参考になれば嬉しいです。
2021年度版 学費の安い通信制高校ランキング!
まずは、【全国にキャンパスのある通信制高校に限定】をして、年間学費の安い順番にTOP3をまとめてみました。
今回は、卒業率が平均で80%を超える、私立の通信制高校に絞って、年間学費を安い順番に並べています。
通信制高校の学費は、「高等学校就学支援金制度」によって、実際にかかる学費よりも実際にかかる負担額は【120,300円(年間25単位取得の場合)】安くなります。今回は、この就学支援金を差し引いた金額でランキングをしています。
*学費が安いからといって、卒業率の低い公立の通信制高校は除外しています。(公立の通信制高校の卒業率は、平均で60%前後ともいわれています)
みなさんの自治体にも公立の通信制高校あるかもしれません。学費も安いしスクーリングに遠くへ行ったり宿泊の必要もなし。
うちの娘の学校の通信制はNHK学園と連動のようです。公立で年額5万円。
もしも全日制がしんどい時の選択肢としていいかも。— なないお🍀当たりの宝くじ (@Nanaio627) January 3, 2019
1位:鹿島学園高等学校(124,700円/年)
学費の安い通信制高校第1位は「鹿島学園高等学校」です。年間学費は、245,000円。就学支援金を差し引いた学費は【124,700円】と、年間15万円以下で通うことができる通信制高校です。
鹿島学園高等学校の魅力は、なんといっても通学できる学習センターが多いこと。全国に300ヵ所のセンターを持っており、資料請求をしてみると、意外と近所にある学習センターから案内が届いて驚いたりします。
なにか勉強や進路で悩んだときに相談できる学習センターが通学圏内にあるというのは、心強いものですし、3年間での卒業もしやすくなります。学費で通信制高校を選ぶのであれば、まず最初にアプローチしたい学校といえるでしょう!
2位:N高等学校 (132,700円/年)
学費の安い通信制高校 第2位は「N高等学校」です。年間学費は、253,000円。就学支援金を差し引いた実質的な学費は、【132,700円】となります。
N高等学校の学校運営は、ニコニコ動画の運営元であるdwangoと、文芸やエンターテイメントで有名なKADOKAWAが提携して行っています。通学コースの方は、プログラミングや文芸創作授業など、専門学校で学ぶ内容を高校在学中に学ぶことができます。
通信コースは、N高校独自の映像授業を受けながら、確認テスト+レポート提出を繰り返しながら単位取得をしていきます。通学のないコースにはなりますが、生徒一人ひとりにオンライン上で担任がつき、電話やメール、Slackなどで質問可能です。通学コースの独自性が取り上げられることが多い学校ですが、通信コースの安さも
3位:NHK学園高等学校(150,700円/年)
学費の安い通信制高校 第3位は「NHK学園高等学校」です。年間学費は、272,000円円。就学支援金を差し引いた学費は【150,700円】となります。
NHK学園高等学校は、日本最大の通信制高校であり、歴史も古い学校です。これまでの累計卒業生は76000人超という、「誰でも入学しやすく、学びやすい通信制高校」といえるでしょう。
カリキュラムは、NHK「Eテレ」「ラジオ第2」で放送されている「NHK高校講座」と連動。PCやタブレットにも対応した教育システムで勉強を進めていきます。オンラインを中心とした自宅学習+レポート提出による単位取得という、通信制高校と聞いてイメージするやりかたで卒業を目指します。
自由度は高い一方、NHK学園高等学校は通学できるキャンパスが限られているため、気軽に相談がしにくいというのがデメリットでもあります。
電話相談はできるのですが、勉強についていけるかわからない、通学に慣れていって不登校を克服したいといった生徒には、別のサポートが充実している学校の方が適しているかなと思います。
通信制高校の平均学費はどのくらい?
やっぱ通信制の入試なしの所じゃなくて、定時制にしようかな… 入試なしの高校のがいいけど通信制だから学費高いし、家族の負担にしたくないから定時制にする 起立性のせいで集中力もないし、記憶力もないし、頭も全然働いてくれなくて勉強を無理にやるのはしたくなかったけど頑張る
— のあ。 (@kuzuningen_Noah) November 30, 2021
通信制高校には、登校頻度を自由に選ぶことができる他、一般科目に加えて専門授業を受けることができるコースがあるなど、バラエティに富んだカリキュラムが特徴です。
基本的な考え方としては、
通学のない通信コースメイン=学費が安くなる
通学メインのサポート重視=学費が高くなる
と考えるのが良いでしょう。
その上で、通学コースが増えるとどう学費が変わるのか、平均学費の例を下にまとめてみました。
通信制:週1日通学コース
入学金 | 50,000円 |
---|---|
授業料 | 175,000円 ※25単位習得 |
施設費 | 20,000円 |
合計 | 252,000円 |
通信制:週3日通学コース
入学金 | 50,000円 |
---|---|
授業料 | 175,000円 ※25単位習得 |
施設設備費 | 60,000円 |
特別活動費 | 20,000円 |
補修費 | 100,000円 |
合計 | 405,000円 |
通信制:週5日通学コース
入学金 | 50,000円 |
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授業料 | 420,000円 |
教育充実費 | 300,000円 |
合計 | 860,000円 |
授業料は、国からの就学支援金により減額されます。
私立の通信制高校の場合、1単位あたり【4,812円】が支援されます。年間25単位を取得するのであれば、【120,300円】となります。
ただ、いくら学費を安く抑えたいからといって、通学なしのコースにするのもあまりおすすめできません。
というのも、通学しない場合、自分で全てのカリキュラムを進めなければならないため、わからないことが出てきたときに勉強が嫌になってしまうこともあるからです。そのまま時間だけが経ち、最悪の場合は退学してしまう、、、という生徒も少なからずいます。
高校卒業資格を確実に取るためにも、学費を抑えるといっても「通信メイン+週1日通学コース」くらいの通学ペースの学校を選ぶことを強くおすすめします。
通信制高校+サポート校の平均学費はどのくらい?
あとひとつ。
不登校になって1番感じるのはお金がかかること。
私学通信制サポート校は全日制の倍以上の学費がかかるし、そのために行っている塾も高い。
家にいる時間が長いのであれこれ趣味に手を出しかけるお金も莫大。
チャレンジさせたくてもお金がかかるんだよなぁ。
息子の場合です。— 🐌YUKEN🐌🍦🌰🍘 (@YUKEN4649) October 26, 2018
サポート校、というのは、
「通信制高校卒業を”サポートするための”支援学校」
です。
通信制高校のように文科省に認可されている学校ではないため、高校卒業に必要な単位習得をすることはできません。
提携している通信制高校に入学し、テストなどはそこの高校を受けながら、普段はサポート校で勉強を受けたり、専門授業や課外授業などを受けながら勉強していきます。
サポート校に入学する場合は、提携している通信制高校にも入学する必要がありますので、25-35万円という通信制高校の年間学費に加えて、20-70万円程度(通学頻度に寄って金額が異なります)の年間学費が上乗せされます。
サポート校+通信制高校に通う場合の学費例
週1日通学 | 280,000円 |
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週2日通学 | 390,000円 |
週3日通学 | 548,000円 |
週5日通学 | 785,000円 |
*上記以外に通信制高校の学費が必要になります。
通信制高校の学費が安くなる就学支援金とは?
就学支援金とは、高校に通う費用の一部を国が負担してくれる仕組みです。
1単位あたりの授業料(5000円〜12000円)をもとに生徒の履修単位数によって授業料は計算されます。
具体的な支給額は以下のとおりです。
- 1単位の年間支給額: 4,812円
- 25単位履修した場合の支給額 : 120,300円
- 卒業に必要な74単位分の支給額 :356,088円
この金額を基本額(1倍)として、世帯所得によって、1.5倍、2倍、2.5倍まで加算されることになります。
具体的には、
- 年収350万円〜590万円程度:1.5倍
- 年収250万円〜350万円程度:2倍
- 年収250万円未満:2.5倍
となります。
通信制高校の1単位は、学校にもよりますが5000円〜12000円ですので、250万円未満の家庭では、授業料は全額免除になることがほとんどです。
サポート校の授業料にも就学支援金は適応される?
就学支援金はサポート校の授業料には適応されません。
支給対象となるのは、公立・私立の高校(全日制・通信制・定時制)や高等専修学校となっています。
サポート校は対象になっていませんが、サポート校に入学すると自動的に提携先の通信制高校にも入学することになるので、そちらの授業料が割引され、結果的に負担が軽くなります。
就学支援金だけでは足りない!他の学費免除措置はある?
学費減免して貰えて、高校の学費支払いが約4分の1になった!!
就学支援金と授業料減免ありがたい…!
ただ11月分までは満額納付しなきゃいけなかったから結構きつかった💦💦
嬉しいー!!!!😭😭— *リサ🍑🥶6% (@lisa_splat) November 26, 2021
就学支援金の他にも、都道府県が独自に用意している学費免除補助があります。こちらは、地域によって学費免除の内容や対象とする学校が異なります。
私立の通信制高校に関して、授業料減税の対象措置がとられているのは、全国25府県にとどまっています。
たとえば大阪府は、世界年収に応じて支援が異なり、世界年収が590万円未満の場合は、国の就学支援金と大阪府補助金をお合わせて、学費が無償となる設定がなされています。
東京都でも、都が認可する私立通信制高校の授業料軽減助成の対象とするようになりました。年収760万円未満の世帯に対して、22万3000円を上限に助成されます。
こうした仕組みがありますので、まずはお住まいの県と、通っている学校がこうした学費免除補助を受け入れしているかどうかをまず確認してみましょう。
もしわからなければ、学校説明会に参加をして、その学校がこうした減税対象となっている学校かを聞いてみるのが早いと思います。
公立の通信制高校の学費はどのくらい?
公立高校の学費の安いことよ。月2万円ちょっと。私立に行ってたら、どうなってたことか……
— shoko (@shoko_webdesign) November 30, 2021
公立の通信制高校の学費についても解説します。
公立通信制高校は、地方自治体(都道府県)が運営しており、全国に78校が開設されています。
公立通信制高校は地方自治体の予算内で運営されているので、入学者はその地域に住んでいる人か、在勤者となります。その地域の中学卒業、またはそれと同等の人なら誰でも入学することができます。
学費は、私立の通信制高校同様に就学支援金の対象となっていますが、授業担当総額の就学支援金(1単位あたり336円、月額520円)により、【授業料0円】になることがほとんどです。このため年間にかかる学費は、入学金、教材費、その他の会費など1〜4万円程度となります。学費は、どの過程の高校よりもオトクになります。
ただ、公立の通信制高校に入学する生徒は、「自分のことは自分でする」という心構えが必要です。担任制度もあるのですが、平均すると、生徒67人につき1人の教員というレベルになり、生徒の自学自習が前提とされています。
すべて自分でできる、という生徒であれば別ですが、中学時代に不登校であったり、勉強についていけるかどうか不安という方は、公立の通信制高校を選んでも卒業できないケースが多く、ある程度のサポートが受けられる私立の通信制高校の方が、高校卒業は確実にできるといえるでしょう。
通える範囲内の通信制高校のパンフレットを取り寄せてみよう!
通信制高校の正確な学費は、パンフレットにだけ掲載している学校も少なくありません。
実際にパンフレットを取り寄せたら、実際には想定より高くて焦った!という声もよく聞きますので、自分が通う地域にあるキャンパスの正確な学費は、資料を早めに取り寄せて確認するようにしましょう。
また人気校は受け入れ生徒数が限られているため、動き出しが遅かったために、願書を出す頃にはすでに受付締め切られていた!という例も。
行きたい通信制高校が決まっている、決まっていないに関わらず、通える範囲にある学校の資料だけは今すぐ取り寄せましょう。
おまけ:有名通信制高校の学費一覧
全国にキャンパスのある有名通信制高校(私立・卒業率が90%以上の学校)の学費を調べてみました。
学費は、2020年度のパンフレットや募集要項を参考に掲載しているものです。各学校 、様々なコースを用意していますが、こちらでは【学費の安い通信コース(通学なし)】に絞って掲載しています。
各学校をクリックすると、その学校の詳細ページに進むことができます。
全国にキャンパスのある通信制高校の学費一覧(2020年度4月調べ)
鹿島学園高等学校 | 245,000円 |
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N高等学校 | 253,000円 |
クラーク記念国際高校 | 260,000円 |
日本ウェルネス高等学校 | 260,000円 |
NHK学園高等学校 | 272,000円 |
中央国際高等学校 | 305,000円 |
ヒューマンキャンパス高等学校 | 314,500円 |
飛鳥未来きずな高等学校 | 400,000円 |
第一学院高等学校 | 426,000円 |
飛鳥未来高等学校 | 440,000円 |
ルネサンス高等学校 | 445,000円 |
一ツ葉高等学校 | 550,600円 |
精華学園高等学校 | 570,000円 |
北海道芸雨術高等学校 | 800,462円 |
さくら国際高等学校 | 110,0000円 |
*この学費は就学支援金を引く前の金額になります。実際の学費は、ここから約120,300円程度が引かれた金額になります。
*別途教材費やスクーリング費がかかる場合がありますので、詳しい学費は各学校にお問い合わせください。