通信制高校出身は就職できない? 就活や面接に不利か調べてみた

自宅で自由に勉強ができる通信制高校は、無理なく通えるため人気があります。

ですが、通信制高校出身者は就職できないのではないかと心配になる人もいるでしょう。

そこで、通信制高校が就活や面接のときに不利になるのかどうか調べてみました。

結論から言うと、通信制高校を卒業すれば、全日制と同じ「高校卒業」の学歴になるので、通信制高校出身というだけで就職できないということはありません。ただし、面接では「高校時代の思い出」や「通信制高校を選んだ理由」を聞かれることが多いので、答え方を前もって準備しておくことが大切です。

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目次

通信制高校が就職できないと言われる理由

通信制高校出身者が就職できない、または就職活動で不利になるのではないかと言われている理由は、認知度の低さです。

通信制高校という名前は知っていても、どういう高校なのかを知っている人は意外と少ないのです。

なかには、通信制高校に対して偏見を持っている人もいます。なにか問題があり、一般的な高校には進学できなかったから通信制高校に通っていると勘違いしているのです。

そのため、通信制高校出身だとわかると、「コミュニケーションが苦手な人」、「メンタルが弱い人」というイメージを持たれてしまうことがあるのです。

通信制高校の卒業は全日制と同じ「高校卒業」

通信制高校の卒業と高卒認定の合格の違い

通信制高校は、学校教育法にもとづく正式な高等学校です。卒業すれば、最終学歴は全日制・定時制と同じ「高等学校卒業」になります。高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)は「高校卒業と同等以上の学力がある」と認められる試験で、合格しても最終学歴は高校卒業にならないので、通信制高校の卒業とは扱いが違います。

卒業するには、3年以上在籍して74単位以上を修得する必要があり、レポートの提出・スクーリング(面接指導)・単位認定試験を積み重ねて単位を取ります。履歴書の学歴欄も、全日制と同じように「◯◯高等学校 卒業」と書くのが一般的です。

高卒の求人に応募する条件は、全日制の卒業生と変わりません。不利になるとすれば、通信制高校への誤解や、面接での伝え方による部分が大きいといえます。

就職時の面接が不利にならないために

面接のときに通信制高校について質問されたときには、簡潔にわかりやすく、どういった学校なのかを説明して理解を求めることが大切です。

レポートの提出やスクーリング、単位認定試験など、どのような方法で勉強に励んできたのか、自分でどう学習の計画を立てて単位を取ったのかを具体的に説明することが大切です。

また、通信制高校によっては、体育祭や文化祭などのイベントがある場合もあります。そのときの経験を話すことも、面接を不利にしないためには必要なことです。

通信制高校出身者の面接対策

通信制高校出身者が就職活動や面接で不利になる理由のなかには、面接対策が不十分ということもあります。

企業の面接では、ときには高校時代の思い出を聞かれることがあります。

ですが、通信制高校ではスクーリング以外はほとんど自宅での勉強なので、思い出と聞かれると困ってしまいます。そこで言葉に詰まることで、面接官の心証を損ねてしまうのです。

対策としては、通信制高校に通っている間に、様々な経験を積んでおくことです。

アルバイトやボランティア活動などを経験して、そのときのエピソードを話せるようにしておけば、面接のときに困りません。通信制高校に通っているから就職できないということはありません。通信制高校でも、一般の高校と同じように事前の対策を怠らないようにしましょう。

面接で「高校時代の思い出」を聞かれたときの答え方

面接で高校時代の思い出を答える4つの順番

面接官が「高校時代の思い出」を聞くのは、楽しかった出来事そのものを知りたいからではありません。その経験から何を考え、どう行動し、何を身につけたのかを通して、人柄や仕事への向き合い方を見ています。

通信制高校は毎日登校しないぶん、思い出がないと感じる人もいるでしょう。ですが、次のような経験も立派な「高校時代の思い出」として話せます。

話せる経験アピールにつながる点
自分で学習計画を立てて、レポートを期限までに出し続けた自己管理力・計画性・やり抜く力
スクーリングで初対面の生徒や先生と一緒に学んだ新しい環境になじむ力・協調性
体育祭・文化祭・修学旅行などの学校行事チームで動いた経験・役割を果たした経験
アルバイトと勉強を両立した社会経験・時間の使い方・責任感
ボランティアや資格の勉強に取り組んだ主体性・目標に向けて努力した経験

答えるときは、「何をしたか(結論)→ どんな場面で、どう工夫したか → そこから何を学んだか → 入社後にどう生かすか」の順で、1分前後にまとめると伝わりやすくなります。

答え方の例
「高校時代の思い出は、自分で学習の計画を立てて、3年間レポートを期限内に出し続けたことです。通信制高校は毎日の授業がないので、最初はついつい後回しにしてしまいました。そこで、アルバイトのない日の午前中を勉強の時間に決め、1週間ごとに進み具合を確認するようにしたところ、遅れずに単位を取れるようになりました。この経験から、決めたことを続けるために工夫する大切さを学びました。仕事でも、任された作業を計画的に進め、期限を守ることを大切にしたいと考えています。」

思い出として話す出来事は、大きな成果でなくてもかまいません。自分の言葉で、具体的なエピソードと学んだことを伝えることがポイントです。反対に、「特にありません」と答えたり、つらかった話だけで終わったりすると、印象が弱くなってしまうので気をつけましょう。

通信制高校ならではの自己PRを考えよう

自己PRの方法を工夫することも大切です。

面接官に、なぜ通信制高校を選んだのかと聞かれたときに、どういった答え方をするかで結果は大きく違います。このときに意識するのは、できるだけ前向きな理由を心がけることです。

通信制高校を選ぶ理由は人それぞれです。なかには、イジメや不登校などネガティブな要素を含むものもあるでしょう。ですが、理由をそのまま伝えただけでは、マイナスのイメージが強くなってしまうことがあります。

大切なことは、辛かった記憶をどうやって乗り越えたかをアピールすることです。

面接官が知りたいのは、挫折した経験ではありません。挫折をどのように乗り越えたかなのです。通信制高校に入学して、考え方が変わったり、前向きになれたかを説明することで、面接官の印象は良くなります。

通信制高校出身者が就職を有利にするためのコツ

通信制高校出身者が就職を有利にする4つのコツ

通信制高校出身者だから就職できないということはありません。

ですが、やはり面接官のなかには通信制高校に関してマイナスなイメージを持っている人もいるので、場合によっては不利になる可能性があります。

有利にするためには、事前に対策を立てておくことが必要です。

ここでは、通信制高校出身者が面接で有利になるためのコツについて解説します。コツをつかんでいるかつかんでいないかでは、就職活動の結果が大きく左右される可能性があります。

スキルを身につけておく

企業にとって大切なことは、どの高校を卒業したかではありません。即戦力になるかどうかです。

そのためには、就職に有利になる資格を取得しておくことも大切です。

たとえば、グローバル化を進めている企業も多いため、TOEICなどの英語の資格を持っていると評価されやすくなります。

また、IT企業への就職を考えているなら、ITの基礎知識があることを示せるITパスポートや基本情報技術者の資格も好印象につながります。通信制高校は自分で時間を調整しやすいので、資格の勉強の時間を取りやすいのも強みです。どんな企業に勤めたいか決まったときには、有利になる資格を事前に取得しておくようにするといいでしょう。

企業インターンへ参加する

通信制高校から就職するのが難しいと言われる理由のひとつは、社会経験が少ないと思われやすいことです。

自宅で勉強していると聞くと、人との接触が少なく、コミュニケーションがとれないのではないかと不安に感じる面接官もいます。

面接で有利になるためには、インターンシップを経験して社会的経験があることをアピールすることが大切です。

一定期間でも働いた経験があれば、面接官からの印象も良くなります。このときに、単にインターンシップに参加しただけでは意味がありません。インターン先でどのようなことをしてきたのか、どんなことを学んだのかを話すことが大切です。

自己PRを工夫する

面接で合格するためには、面接官に対して好印象を与えることも大切です。

自己PRでは、学歴よりも人柄が大いに関係します。なぜなら、いくら学歴やスキルが高くても、入社後に他の従業員とうまくいかなくては仕事の効率が下がってしまうからです。

自己PRのときには、どのような考えで通信制高校を選んだのか、勉強することでどのような成長を遂げたのかを織り混ぜながら自己PRをするといいでしょう。

通信制高校に通っていたことは、一見すると不利になる要素を感じるかもしれませんが、そんなことはありません。通信制高校でしか経験できなかったことなども、面接のときの大きな武器になる可能性があるのです。

その企業にとって必要とされる人間になろう

通信制高校だからというだけで、就職活動で不利になるということはありません。

大切なことは、面接官から見て企業に必要かどうか。どれだけ学力があっても、スキルが高くても魅力的な人材でなくては意味がありません。

通信制高校出身で面接を有利にするためには、企業がどのような人材を求めているかについてリサーチしておくことが大切です。

通信制高校でも就職はできる!

通信制高校だと就職できない、面接に受からないということはありません。

ですが、なんの対策もしないで合格するというのは難しいことです。

就職したい企業の特徴を調べて、役立つスキルを学んだり、自己PRの方法を工夫したりするなど、対策を立てておくことが大切です。

よくある質問

通信制高校を卒業すると、学歴は「高卒」になりますか?

はい。通信制高校は正式な高等学校なので、卒業すれば全日制・定時制と同じ「高等学校卒業」の学歴になります。高卒認定試験の合格とは違い、最終学歴も高校卒業です。

面接で「高校時代の思い出」を聞かれたら、通信制高校では何を話せばいいですか?

自分で計画を立ててレポートを出し続けたこと、スクーリングや学校行事での経験、アルバイトと勉強の両立などが話せます。何をしたか、どう工夫したか、何を学んだか、仕事にどう生かすかの順で、具体的に伝えましょう。

通信制高校を選んだ理由がネガティブな場合、面接でどう伝えればいいですか?

理由を隠す必要はありませんが、つらかった経験だけで終わらせず、通信制高校でどう乗り越えたか、どう前向きに変われたかを中心に話すと、面接官の印象が良くなります。

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阪口裕樹のアバター 阪口裕樹 通信制高校選びの教科書 編集長

自身の発達障害の経験から「生徒一人ひとりに合った学校選びをサポートしたい」という想いで2013年に当サイトを創設。卒業生への直接取材と、公式サイトや資料に基づいた徹底的な情報検証を続け、現在は年間110万人が訪れるサイトとなりました。読者が本当に知りたい情報を、分かりやすく誠実にお届けすることをお約束します。

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