
通信制高校に行こう、と考えた時に、一番気にしている人が多いポイントの一つが「本当に現役で卒業できるの?」ということではないでしょうか。
自宅学習が基本となる通信制高校、なかには途中で勉強がわからなくなったまま、中退をしてしまうという生徒も少なくありません。
3年間(現役で)卒業しやすい環境のある通信制高校というのがありますので、このページでは、高校卒業しやすい学校選びのポイントについてまとめてみました!
通信制高校を現役で卒業するために必要な「自己管理能力」
全日制の高校は、毎日通って授業に出て、テストでそこそこの点数を取っていれば自然と3年間で卒業できることが多いです。
一方で通信制高校は、カリキュラムの自由度が高い分、自分のことを自分で管理する「自己管理能力」が必要になってきます。


特に、公立の通信制高校では、この自己管理能力が求められます。
公立高校は生徒ひとりひとりへのサポートを用意している学校が少ないため、必要なレポートを自分で提出し、テストに合格をし続けなければなりません。途中で勉強のペースが崩れてしまうと、そのまま勉強が嫌いになってしまうこともあります。
- 勉強する時間を毎日意図的につくる
- わからないことがでてきたら相談できる人をつくっておく
- 学校のスケジュール通りに勉強を進める
ということは、自己管理能力として必要になってきます。
通信制高校で必要とされる「自己管理能力」
通信制高校では、卒業に必要な単位を取得するために、次のような内容の学習を行うことがほとんどです。
- 教材や動画で勉強する
- レポートを提出する
- スクーリングに参加する
- テストを受ける
通信制高校と言えども、
「ただ在籍しているだけで何もしなければ現役で卒業はできない」
ということをしっかり覚えておいてください。


ただ、普通科の高校と比べれば圧倒的に負担が少ないのも事実です。
・毎朝決まった時間に起きて決まった場所に行かなくていい
・年に数回、学校に行けばいい
・年に数回、レポートを出せばいい
・年に数回、テストを受ければいい
・自分の好きな場所で好きな時に勉強できる
というのは、全日制の負担と比べると非常に少ないです。
「やる!」と決めれば、問題なくこなせる量の課題ですので、通信制高校を選んだ選択を正解にするべく、しっかりとこなしていきましょう。
通信制高校のサポート環境で確認したい5つのこと
本当に自分一人でやりきれるか不安な生徒は、通信制高校のサポート体制をじっくりチェックしましょう。公立校はサポートがないこともありますが、私立の通信制高校は、勉強でわからないことを聞くことができたり、担任制を置いていて、勉強や進路について相談ができることが多いです。
通信制高校選びで確認しておくべきポイントについていくつかご紹介します。
1.先生の質や親しみやすさ
生徒が通信制高校でがんばるための一番のサポーターになってくれるのが担任の先生です。
頼れるサポーターがいるかどうかは、生徒が現役で通信制高校を卒業できるかどうかを大きく左右します。
・先生が親身に相談にのってくれるか
・小さなことでも認めて褒めてくれそうかどうか
・柔軟な気持ちを持っているかどうか
など、資料を取り寄せるだけでなく、学校説明会に参加して自分が通うキャンパスの先生はどんな雰囲気なのかということを確認しておきましょう。
学校によっては担任の先生がすべてスクールカウンセラーの資格を持っていたり、理想の教育に向ける熱い気持ちを持っていたり、電話やメールで細かく話を聞いてくれたり、なんと電話で朝起こしてくれたり!なんていうところもありますよ。
2.IT環境が整っているかどうか


私立の通信制高校では、インターネットを使って学習できるシステムを取り入れていることがほとんどです。
時間や場所を選ばずに、やる気になった瞬間を逃さずに学習できますので、現役で通信制高校を卒業したい生徒には欠かせない仕組みと言えます。
スマホやタブレットで授業を受けつつ、チャットワークやSlackといったチャットツールで先生にわからないことを質問することもできます。インターネット授業の質は、その学校がどれだけネット授業を重要視しているかでクオリティが変わりますので、必ず確認するようにしてください。
3.レポート提出がメールでOKか
わりと小さなことですが、レポート提出がメールでできるかどうか?もポイントです。
古くて小規模の通信制高校にはいまだに「郵送のみ」というところもあるようです。紙をいちいち封筒に入れて、宛名を書いて、切手を貼って、ポストに投函するのって、意外とハードルが高かったりします。
(あとでいいや・・・)なんて思っているうちに、ついつい投函せずに時間が経ってしまったりしてレポート提出率が大きく下がってしまうんです。
スマホで作った課題をそのままメールで提出できるとか、レポート提出フォームに入力して投稿するだけでいいとか、ITを活用した通信制高校を選ぶと課題をクリアしやすくなるのは間違いありません。
4.キャンパスに通いやすいかどうか
勉強していてわからないところが出てきたり、ふと寂しい気持ちになったりした時には、気軽に学校に行って相談できるのが通信制高校の良いところです。
こういう時に、自宅のすぐ近くにキャンパスがあると、ふらっと行きやすいですよね。
キャンパスの数が多い通信制高校や、自宅の近くにキャンパスがある通信制高校を選ぶと「行きたいけど、遠くて面倒だから、今日はいいや・・・」という日を減らせます。


(今日はいいや・・・)が毎日続くと、結局、現役で通信制高校を卒業することが難しくなってしまうんですよね。
自分一人だけでがんばり続けられる生徒は本当に少ないです。人と会って話をしたり、勉強のつまずきをすぐに解消できたりすることは、現役で通信制高校を卒業するためにはとても大切な要素です。
5.卒業要件に必須のスクーリングのしやすさ
通信制高校では、年に数回、スクーリング(通学)期間を設けています。
高校卒業のためには、決まった時間数を学校で過ごさなくてはならない決まりがあるからです。このスクーリングに欠席をすると、高校卒業することができません。
このスクーリングですが、近くのキャンパスに通えばそれで済むところと、本校のある地方や離島での合宿形式のスクーリング参加という学校に分かれます。なにか特別な条件のある通信制高校もありますので、事前に学校説明会で確認しておくのが良いでしょう。
通学圏内にある通信制高校を探してみよう!
通信制高校には、公立校と私立校がありますが、
1.通学圏内の通信制高校をリストアップする
2.資料を取り寄せる
3.学校見学や説明会に行ってみる
という3つの手順を踏んでいくと、自分に合わない通信制高校を選ぶ確率はぐっと減ります。
通学がほとんどない通信制高校もありますが、授業でわからないことがでてきたときに相談できず、そのまま勉強が嫌になって、中退してしまうことも。
いざ、というとき相談できる環境を用意しておく上でも、
「通学県内にある通信制高校」
を選んでおいたほうが、高校卒業はしやすいです。
失敗しない通信制高校選びのコツ


通信制高校選びに失敗した生徒の口コミをみると、「学校の雰囲気が自分にはあわなかった」「不登校や発達障害があるのに、サポートのない学校に入って苦労した」といった声が目立ちます。
通信制高校は、自学自習が基本の学校から、不登校や大学受験などのサポートに力を入れている学校まで様々。学校選びに失敗しないためには、「自分が住んでいる地域にどんな学校があるのか」を正確に把握することが大事です。
まずは通学圏内にある学校資料をまとめて請求・比較するところからはじめましょう。


*資料請求をしたあとは、気になる学校の説明会に参加してみましょう。学校の雰囲気を知ることで生徒も安心しますし、入学後に後悔することも少なくなります。
*学校によっては「出願には説明会の参加が必須」としているところもあります。資料は早く取り寄せ、募集要項は確認しておきましょう。