発達障害(ADHD/ASD/LD)向けの通信制高校の選び方

発達障害を抱える学生にとって、適切な高校を選ぶことは大変重要です。

全日制の高校では、集団生活や集中力の維持が難しい場合があります。一方、通信制高校は発達障害学生に合わせたきめ細かなサポート体制を整えており、自分のペースで学習できる柔軟性が魅力です。

この記事では、発達障害(ADHD/ASD/LD)向けの通信制高校の選び方について解説していきます。

目次

発達障害(ADHD/ASD/LD)の生徒に通信制高校が向いている理由

発達障害には、

注意欠陥多動性障害(ADHD)
自閉症スペクトラム障害(ASD)
学習障害(LD)

などがあります。

これらの障害を持つ学生は、集中力の維持や対人関係の構築、学習面での困難を抱えることが多いのです。

通信制高校は、こうした発達障害学生の特性に合わせた教育プログラムを提供しており、個別サポートや少人数制、オンライン学習など、発達障害学生にとって適した環境が整っています。

通信制高校が提供する発達障害支援プログラムの例

通信制高校の多くは、発達障害学生向けのサポート体制を整えています。

・個別の学習ペースや特性に合わせた指導
・少人数制やマンツーマンの個別指導

など、生徒一人ひとりのニーズに合わせた支援が受けられる学校が多いです。

また、興味関心に応じた選択科目も多く設けられており、生徒の個性を引き出すカリキュラムが用意されています。発達障害に対応した通信制高校や高等専修学校では、「合理的配慮」や「共生(インクルーシブ)教育」の実践により、安心して学べる環境が整備されています。

通信制高校選びのポイント

発達障害学生が通信制高校を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

学費: 公立は学費が安く、私立は高いが手厚いサポートが期待できる

サポート体制: 個別指導や学習サポート、進路サポートなどが充実しているか

登校形態: 集中スクーリングの有無や通学範囲など、自分のライフスタイルに合っているか

卒業後の進路: 就職や大学進学など、自分の目標に合っているか

これらのポイントを確認し、自分に合った通信制高校を選ぶことが重要です。発達障害学生にとって、通信制高校は集中力の維持や対人関係の構築が難しい全日制高校に比べ、より適した学習環境を提供してくれるのです。

適切な通信制高校を選ぶことで、発達障害学生が無理なく学校生活を送ることができます。発達障害学生向けの手厚いサポート体制や、自身のペースで学習できる柔軟性が、通信制高校の大きな魅力といえるでしょう。

通信制高校で展開している発達障害サポートの例

オンライン教育の充実

発達障害を持つ学生にとって、オンラインでの学習環境は非常に適応しやすいと言えます。

集中力の維持が難しい、対人関係の構築が苦手といった発達障害の特性に合わせて、オンラインならではの利点が活かせるからです。

例えば、自分のペースで学習できる「オンデマンド型」のコンテンツは、集中力の維持が難しい学生にとって効果的です。また、対面での対人関係構築が苦手な学生でも、オンラインなら安心して交流できます。さらに、教室の刺激が強すぎるといった学生にとっても、落ち着いた環境でオンラインで学習できるのは大きなメリットとなります。

発達障害向けの個別サポートやカウンセリングの重要性

発達障害を持つ学生には、個別の学習サポートやカウンセリングが非常に重要です。一人ひとりの特性や課題に合わせた細やかな支援が必要不可欠だからです。

通信制高校では、専門のカウンセラーによる個別相談や、学習面での個別指導など、手厚いサポート体制が整備されています。学習面での困難や、対人関係、メンタルヘルスなど、学生一人ひとりのニーズに合わせたきめ細かな支援が受けられるのが大きな特徴です。

発達障害サポートのある通信制高校の事例

トライ式高等学院

学費664,000円〜詳細
*通信コース/就学支援金適用時
*通学にかかる費用はキャンパスによって異なります
開講コース【普通科】高校卒業を目指すコース
【特進科】大学進学を目指すコース
入学時期新入学:4月 10月 / 編入転入:随時
専門授業特進科(大学進学コース)
本校所在地東京都千代田区飯田橋 1-10-3
キャンパス全国に100キャンパス

トライ式高等学院は、全国にキャンパスを持つ通信制サポート校です。家庭教師のトライが母体となっており、発達障害学生向けの個別カウンセリングや学習サポートが充実しています。オンラインと対面のスクーリングを組み合わせた学習スタイルで、進路相談やインターンシップ支援など、卒業後の進路サポートも手厚いと評判です。

N高等学校

学費73,000円〜詳細
*通信コース/就学支援金適用時
*通学にかかる費用はキャンパスによって異なります
スクーリング年間5日間~
開講コースネットコース/通学コース/オンライン通学コース/通学プログラミングコース
入学時期4月、7月、10月、1月 ※転入生は随時受け付け
専門授業語学/プログラミング/特進コース(キャンパスによる)
本校所在地沖縄県うるま市与那城伊計 24(入学は全国から可)
キャンパス札幌、仙台、東京(御茶ノ水・秋葉原・代々木・渋谷・池袋・立川・町田)、横浜、大宮、千葉、柏、名古屋、浜松、岐阜、新潟、金沢、大阪(天王寺・梅田・心斎橋)、神戸、姫路、京都、広島、高松、福岡、北九州、鹿児島他

N高等学校は日本で一番オンライン教育が充実&生徒数の多い通信制高校です。オンライン教育で高校卒業、英語、プログラミング、大学受験まで学ぶことができるため、対面での授業やクラスメイトとの人間関係に不安がある生徒でも、安心して勉強ができる環境が整っています。大学進学や就職など、多様な進路選択も可能です。

おおぞら高等学院

学費396,000円〜680,000円
*通学にかかる費用はキャンパスによって異なります
スクーリング年1回(約1週間)
開講コースウィークデイコース(週5日通学)/ツーデイコース(週2日通学)/サタデイコース(週1日通学※社会人対象)
専門授業子ども・福祉コース/プログラミングコース/住環境デザインコース/マンガイラストコース/進学コース/基礎コース/個別指導コース
本校所在地鹿児島県熊毛郡屋久島町平内34-2
キャンパス仙台、郡山、宇都宮、高崎、大宮、柏、千葉、新宿、立川、町田、横浜、厚木、松本、浜松、岡崎、名古屋、岐阜、京都、大阪、神戸、姫路、岡山、広島、松山、小倉、福岡、熊本他

おおぞら高等学院は全国にキャンパスを持つ通信制サポート校で、発達障害や引きこもり支援に力を入れている学校としても知られています。キャンパスによって特色が異なりますが、発達障害学生の特性に合わせた教育プログラムを提供したり、学習サポーター配置や個別カウンセリングなど、手厚いサポート体制を整えています。

その他、発達障害へのサポートがある通信制高校例

カウンセリングに力を入れている学校飛鳥未来高等学校 | 学芸館高等学校 | 鹿島学園高等学校 | 星槎国際高等学校 | 北海道芸術高等学校 | 代々木高等学校 | 聖進学院 | 中央高等学院 | 東京国際学園高等部 | 東京文理学院高等部 | 東京療術学院高等部 |
発達障がいへのサポートがある学校星槎国際高等学校 | つくば開成高等学校 | KTCおおぞら高等学院 | 聖進学院 | 東京国際学園高等部 | 代々木高等学院 | 明蓬館高等学校

まとめ:通信制高校なら発達障害があっても安心して学べる

発達障害のある生徒にとって、通信制高校は魅力的な選択肢となっています。

自分のペースで学習できる環境や、個別のサポートが手厚いことが大きな魅力です。N高等学校やおおぞら高等学院、トライ式高等学院などの通信制高校では、発達障害のある生徒一人ひとりの特性や課題に合わせた細やかなサポートを行っています。

・毎日登校するのが辛い
・クラスメイトとの人間関係が不安

という生徒は、ぜひ通信制高校も検討してみてください。

運営者情報

通信制高校選びの教科書は、通信制高校の卒業生にインタビューをしてまとめた情報サイトです。不登校生徒や発達障害の気質を持つ生徒、一般の高校では学べない専門授業を学びたい生徒向けに、学校選びと進路選択のサポートを行っています。2013年から運営を開始、現在は年間110万人が訪問するサイトになりました。

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