通信制高校の学費が安くなる!高等学校等就学支援金制度とは?

管理人
ここでは何かと分かりづらい高等学校等就学支援金制度について説明します。

この制度を利用することで学費の負担がグッと軽くなるので利用しない手はありません

どのような制度なのか概要を把握しておきましょう。

目次

高等学校等就学支援金制度について

この制度は家計に重くのしかかる学費の経済的負担を減らし、お金がなくて高校に行けない生徒を一人でも減らすことを目的とした制度です。

支援してもらったお金は返す必要がなく、ほとんどの人が利用できる制度なので絶対に利用しましょう

手続きは原則、入学時の4月に必要な書類を学校等に提出する必要があります。(※この書類は学校を通じて配布されます)

意外と知られていませんが、支給額は世帯年収の違いだけではなく、通う学校の種類によっても変わります。

全日制・単位制など色々ありますが、ここでは通信制高校にしぼって説明します。
[kjk_ab id=”6″]

高等学校等就学支援金制度で支給される学費の上限額は?

まず、この制度で支給される上限額は世帯の年収によって大きく変わります。注目するポイントは「590」「910」です。

  • 世帯年収が590万円未満の場合は支給上限額、私立297,000円 公立234,600円です。
  • 世帯年収が590万~910万円の場合は上限額118,800円です。
  • 世帯年収が910万円を超える場合はこの制度は利用できません。上限額は0円です。
世帯年収590万円未満590万円~910万円910万円超
支給上限額297,000円 (私立)

234,600円 (公立)

118,800円0円

(※世帯年収は目安です。子どもの数や共働きなどで多少変わります。例えば共働きの場合この年収から+80万円多くても大丈夫です)

この上限は年額ではなく総額なこともおさえておきましょう。

高等学校等就学支援金制度、実際に支給される額は?

それでは実際にいくらもらえるのでしょうか。それは入学する学校が私立か公立か、授業料が定額なのか単位ごとにかかるのかで分かります。

私立通信制高校の場合

まずは私立通信制高校の場合から見ていきましょう。ここでも世帯年収によって支給額が変わります。

  • 世帯年収が590万円未満の場合は定額授業料制なら月額14,850円です。単位制なら1単位につき7,218円です。
  • 世帯年収が590万~910万円の場合は定額授業料制なら月額9,900円です。単位制なら1単位につき4,812円です。
世帯年収590万円未満590万円~910万円
支給額(定額制)14,850円/月9,900円/月
支給額(単位制)7,218円/1単位4,812円/1単位

公立通信制高校の場合

次は公立通信制高校です。

  • 世帯年収が590万円未満の場合は定額授業料制なら月額520円です。
  • 単位制なら1単位につき336円です。
  • 世帯年収が590万~910万円の場合でも支給額は変わりません。
世帯年収590万円未満590万円~910万円
支給額(定額制)520円/月520円/月
支給額(単位制)336円/1単位336円/1単位

私立通信制高校の支給額の例

最後は私立での具体例をあげて見てみましょう。

  • 世帯年収は590万円未満
  • 私立
  • 授業料は1単位10,000円。年間で20単位を取った
  • 設備費は年間48,000円

この場合は年間でいくら支給されるでしょうか。

世帯年収が590万円未満で私立かつ単位制なので1単位につき7,218円支給されます。これが20単位分あります。設備費は支給対象ではないので0円です。よって合計14,4360円支給されます。

高等学校等就学支援金制度の注意点、勘違いしやすいポイント

この制度について他に知っておきたいことは留年した時と単位を取りすぎた時の扱いです。

この制度は通信制高校の場合は支給期間が48ヵ月と決まっています。在籍期間がこの月数を超えると支援金は支給されなくなりますので、できるだけ留年せずにがんばりましょう。

勉強が楽しくて単位を取りすぎてしまった時も注意が必要です。支援金が支払われるのは年間30単位までですもし31単位取ってしまった場合は1単位分だけ全額自己負担になってしまいます。お得に学びたい場合は30単位までにしておきましょう。

この制度で勘違いしやすいのは支援金は誰が受け取るのかでしょう。あまり重要ではありませんが、支援金は学校が受け取ることになります。

学校が受け取り、そこから授業料が相殺され保護者に学費が請求されます。ですから「支援金はいつ支給されるのだろう?」と心配する必要はありません。

さいごに

高等学校等就学支援金制度のおかげで誰もが高校は無料で行けるのでしょうか。大変ありがたい制度ですが答えはNOです。

この制度はあくまで「授業料だけ」が実質無料になるというものです

学費は授業料だけではありません。入学金、施設費、教育充実費、PTA費などなど、様々な項目があります。ですから授業料だけで選んではいけないのです。

家計を助けるために授業料が安い学校を選んだけど施設料が高かったせいで想像以上に学費がかかった、なんてことが起こりえるかもしれません。

そんな失敗をしないために重要になってくるのが通信制高校ごとの学費の比較です。少しでも気になった学校の資料は取り寄せて比較をしましょう。資料請求にお金はかかりません。

通信制高校を検討している
すべての家庭に読んでほしいこと

「通信制入ったけど子どもが辞めた」

全日制と比較して自由に学べると評判の通信制高校ですが、中には失敗したという声もあります。

その後悔の声は「学校と合わなかった」に集約されます。

不登校支援がある学校を選べば良かった
「通信制高校は不登校生徒を受け入れてもらえる」という安易なイメージで選ぶんじゃなかった
  
自主学習が基本、不登校生徒へのサポートはなし、やる気がある人だけ引き上げるという感じ。不登校支援がある学校、しっかり時間かけて選べば良かったなあ

学費の安さで公立を選んで失敗

通信制高校ならどこも一緒でしょと、公立を選んだら大失敗。家から遠いし、週2日は通わないと単位取れないし、勉強もつまらない。3年間とても保ちそうにない…。

近所にあるから、学費が安いから、そんな理由で比較をせずに選んでしまうと、学校と合わずに辞めてしまうことも多いです

後悔しないためには、通学エリアにある学校を3~5校比較するのは必須

通信制高校の一括資料請求サービスを活用すれば、住所を入力するだけで、通学エリアにある学校のパンフレットを簡単に取り寄せることができます。

学校のパンフレットを見比べるだけでも特徴はわかりますし、「この学校だけは違うな」と取捨選択もできます

住所を入力するだけで簡単に取り寄せることができるので、通信制高校の比較がまだできていない家庭は、利用してみてください。

人気校は早めに募集を締め切る学校もあります。出願には学校説明会の参加が必須、など学校によって条件があることもあるので、募集要項は急いで取り寄せ確認しましょう

目次