通信制高校と言えば、成績不良者が逃避先として進学するという「進学をしたら人生終わり・・・」といった、悪いイメージを持っている生徒もいるかもしれません。
しかしながら、通信制高校も変容・進化して多様な生徒が希望するようになり、世間の目も変わってきました。
不登校を経験した生徒だけでなく、専門授業を学びたい、大学進学に向けての準備をしていきたい生徒にとっても、通信制高校は積極的に選ばれるようになっています。
・通信制高校に進学したら人生終わり?
・通信制高校選びに失敗するとどうなるの?
・通信制高校に進学した生徒の末路は?
といったことを解説していきます。
通信制高校を検討している
すべての家庭に読んでほしいこと
「通信制入ったけど子どもが辞めた」
全日制と比較して自由に学べると評判の通信制高校ですが、中には失敗したという声もあります。
その後悔の声は「学校と合わなかった」に集約されます。
不登校支援がある学校を選べば良かった
「通信制高校は不登校生徒を受け入れてもらえる」という安易なイメージで選ぶんじゃなかった。自主学習が基本、不登校生徒へのサポートはなし、やる気がある人だけ引き上げるという感じ。不登校支援がある学校、時間かけて選べば良かったなあ
学費の安さで公立を選んで失敗
通信制高校ならどこも一緒でしょと、公立を選んだら大失敗。家から遠いし、週2日は通わないと単位取れないし、勉強もつまらない。3年間とても保ちそうにない…。
近所にあるから、学費が安いから、そんな理由で比較をせずに選んでしまうと、学校と合わずに辞めてしまうことも多いです。
後悔しないためには、通学エリアにある学校を3~5校比較するのは必須。
通信制高校の一括資料請求サービスを活用すれば、住所を入力するだけで、通学エリアにある学校のパンフレットを簡単に取り寄せることができます。
学校のパンフレットを見比べるだけでも特徴はわかりますし、「この学校だけは違うな」と取捨選択もできます。
簡単に取り寄せることができるので、通信制高校の比較がまだできていない家庭は、利用してみてください
そもそも通信制高校とはどんな学校?
通信制高校は、その名の通り通信教育を前提としており、原則として通学が必要がない学校です。
・授業はオンライン中心
・レポート提出と試験で単位取得
・3年間で74単位を取得することで卒業
と、毎日の通学を前提とする全日制高校と比べると、いかに異なるシステムの学校かがわかります。
ここ数年、通信制高校に進学する生徒も増え、公立も私立も各地に設立されるようになり、進学希望者も増えつつあります。
ネット環境が整い、学びやすくなった通信制高校
従来は参考書を読んでレポートを提出し、定期試験を受験して合格すれば単位を取れる形式が主流でした。そのため、わからないことがあっても教師に逐一質問することが困難だったと言えます。
しかし、インターネットの発達によりオンライン授業が取り入れられるようになって、生徒は自宅のネット環境さえ整っていれば、いつでも教師の授業を受けられ、チャットやメールを通じて気軽に質問できるようになりました。
逆に、
・オンラインで英語やプログラミングが学べる
・自分のペースでやりたい勉強ができる
・登校頻度を調整できるので好きな活動に熱中できる
・少人数/マンツーマンが基本なので先生ともコミュニケーションが容易
・プログラミングやeスポーツは通信制高校の方が環境が整っている
など、令和の時代は通信制高校のほうが学びやすい環境が整っているともいえます。
なぜ、通信制高校に進学したら人生終わりと言われるの?
通信制高校に進学すると、一般的な高校生活とは大きく異なる環境に置かれることになります。そのため、一部の人から「通信制高校に進学したら人生終わり」と否定的な意見が聞かれることがあります。
人生終わりと思われる理由1:大学受験に対応できないイメージ
通信制高校は通学の頻度が少ないため、勉強が疎かになるのではないかという印象があります。
通常の高校と比べて対面授業が少ないことから、学習面での不安が生まれるのです。特に受験を控えた高校生にとっては、通信制高校では十分な学習時間が確保できないのではないかと懸念されます。
人生終わりと思われる理由2:人との関わりが少なくなる
友人との交流が難しいという点も大きな要因です。高校生活の中で友人関係を築き、様々な活動に参加することは、人格形成や社会性の育成に重要とされています。しかし、通信制高校では対面での交流が少ないため、そうした機会が限られてしまいます。そのため、「通信制高校に行くと人間関係が築けない」といった偏見が生まれるのです。
人生終わりと思われる理由3:進学や就活で不利になるイメージがある
また、通信制高校の卒業生が就職や進学で不利になるのではないかという懸念もあります。
一般の高校と比べて、通信制高校の認知度が低いため、就職活動や大学受験の際に不利になるのではないかと考えられているのです。
これらの要因から、通信制高校に進学することが「負け組」とみなされ、子供や親の心に「未来が閉ざされる」という不安が生まれるのだと考えられます。
通信制高校は人生を終わらせるものではない
しかし、通信制高校に進学したからといって、人生が終わるわけではありません。むしろ、通信制高校には様々な利点があり、むしろ人生の可能性を広げる選択肢となり得るのです。
通信制高校では自分のペースで学習できるため、学業と仕事の両立が容易になります。そのため、経済的な理由から高校に通えない生徒や、家庭の事情で通学が難しい生徒にとって、通信制高校は有効な選択肢となります。
また、通信制高校には多様な生徒が在籍しているため、様々な価値観に触れ、柔軟な思考力を養うことができます。これは就職活動や社会人としての活躍にも役立つ力となります。
さらに、通信制高校の中には、資格取得支援や就職支援などの手厚いサポートを行っているところもあります。そうした支援を活用することで、通信制高校卒業後の進路選択の幅を広げることができるのです。
つまり、通信制高校は決して人生を終わらせるものではなく、むしろ個々の事情に合わせた学びの機会を提供し、新たな可能性を切り開くことができる選択肢なのです。偏見に惑わされることなく、自分に合った高校を選択することが重要です。
通信制高校の卒業資格は全日制高校と同じなの?
通信制高校で卒業単位を取得すると、一般の高校と同様に高校卒業が認められます。高校卒業の資格を取得した以上、就職や大学進学についても支障はありません。
大学受験や求人応募の際に、履歴書等へ通信制高校の旨を記載する必要はありません。AO入試や推薦枠の受験も可能です。
もちろん、面接等で高校時代の活動状況に関する質問をされたら、通信制高校卒業であることは伝えなければならないでしょう。だからといって、そのことが著しく採用や合格に悪影響を与えたという事例はありません。
資格取得を目指すコースは、逆に就職にも有利
また、通信制高校も多様化し、普通科だけでなく、私立の通信制高校などで保育士や看護師をはじめ、調理師・トリマー・美容師など特定の資格取得を目指すコースも設立されています。
IT技術の発達に合わせて、需要の多いシステムエンジニアやプログラマーの育成コースを設定する通信制高校も現れました。こうした専門的スキルを身につけられるコースは、卒業後の進学や就職に生かせるとして特に人気があります。
通信制高校を積極的に選ぶ生徒とは?
従来は一般の高校に適応できなかったために、やむを得ず通信制高校に転校する生徒が主流でした。
そのため、
「通信制高校に入学したら、進学もできなければ、就職にも不利。人生終わり・・・」
といった印象を持つ人も少なからずいたように思います。
しかし、制服などの拘束がなく、校則にも縛られない自由な生活を重視する生徒も増え、その気持ちを尊重する保護者も増加することにより、前向きの姿勢で通信制高校を選択するケースが一般的になってきました。
オンライン学習で勉強をする生徒
何よりもオンライン授業が学習塾や予備校など様々な方面で普及し、その利便性が評価されたことは、通信制高校に対する偏見を取り除く要因の1つとなったのかもしれません。
日頃の生活でもインターネットが欠かせない生徒たちにとって、オンライン授業は馴染みやすく抵抗感がないのです。また、オンライン授業は自分の好きな時間帯に受けられるので、毎日の生活のリズムが取りやすく、登校が苦手な生徒でも個人に合ったペースで勉強できる利点もあります。
計画の立て方や生活の過ごし方についても、チャットやメールで教師からきめ細かい指導を受けられ、途中で脱落するリスクも減ったと言えるでしょう。
通信制高校で大学進学を目指す生徒
大学進学を通信制高校入学当初から目指す生徒は、通信制高校の授業のほかに予備校や学習塾のオンライン授業も併用することも可能です。
通信制高校を利用する生徒の中には、校則や生活指導のない塾や予備校だけ通学コースを選ぶ人もいます。大学受験に関する情報は塾や予備校から入手できるし、模試や講習も受けられるため、受験準備に心配はありません。
学費がかさむ点は否定できませんが、この点は塾や予備校の現役生コースに通う一般の高校生と変わらないでしょう。
アルバイトをしながら通信制高校に通う生徒
通信制高校に通いながら、アルバイトやボランティアに精を出し、社会勉強を怠らない生徒もいます。
私立の通信制高校の学費は一般の高校より特に低価格というわけではないので、アルバイトをして学費を稼ぐ目的の場合もあるでしょう。
先述した美容師やトリマーなどの資格取得を目指しながら、現場でアルバイトをして実務の実態を勉強するという生徒も珍しくありません。こうした社会経験は、就職の際に役立つでしょう。
様々なタイプの生徒に対応する通信制高校のサポート体制
このように、夢と希望を持って通信制高校に進学し、立派に就職や大学進学を果たしている生徒は少なくありません。
もちろん、一般の高校に比べればその比率は低いかもしれませんが、通信制高校に進学したからと言って、人生終わりではないのです。
何となく周囲の友人も行くからという理由で一般の高校に進学し、受け身の学園生活を過ごして高校卒の資格を取るだけよりも、主体的な姿勢を求められる通信制高校の方が、充実した時間を過ごせることもあるでしょう。
環境整備やサポート体制も充実
通信制高校は、こうした意欲のある生徒が過ごしやすい環境を整えるとともに、様々な事情で一般の高校をリタイアしたり、発達障害などを抱えたりする生徒の対応も行えるよう体制を整備しています。
通信制高校には心理カウンセラーやセラピストなどの専門家を常駐させ、いつでも生徒の悩み相談に応じられるようにしているのです。一般の高校では人間関係が上手くいかず不適応状態に陥った生徒であっても、通信制高校で個別のメンタルケアを受けながら単位を修得し、難なく卒業できたというケースも珍しくありません。
まとめ:通信制高校は人生終わり、ではない
通信制高校は「人生終わり」ではありません。むしろ、個々の事情に合わせた柔軟な学びの機会を提供してくれる選択肢だと言えるでしょう。
まず、通信制高校では、通学の頻度が少ないことで、仕事や家事、育児などと両立しやすいという利点があります。通常の高校に通うことが難しい生徒にとって、通信制高校は学びを継続する良い機会となります。学習ペースを自分に合わせて調整できるため、確実に知識を身につけることができるのです。
通信制高校には、対面での補習やサポートが用意されていることも重要です。教師との個別指導や、同じ境遇の生徒同士の交流の場が設けられているため、学習面での不安を解消することができます。さらに、卒業後の進路についても、就職や大学進学など、様々なサポートが用意されています。
加えて、近年では通信制高校の認知度も高まってきており、就職や進学の際にも不利にはならないと言えます。むしろ、自己管理能力や主体性など、通信制高校で培った力が評価されることも少なくありません。
通信制高校は「人生終わり」ではなく、むしろ個々の事情に合わせた学びの機会を提供してくれる選択肢なのです。偏見に惑わされることなく、自分に合った高校を選択することが重要だと言えるでしょう。
通信制高校を検討している
すべての家庭に読んでほしいこと
「通信制入ったけど子どもが辞めた」
全日制と比較して自由に学べると評判の通信制高校ですが、中には失敗したという声もあります。
その後悔の声は「学校と合わなかった」に集約されます。
不登校支援がある学校を選べば良かった
「通信制高校は不登校生徒を受け入れてもらえる」という安易なイメージで選ぶんじゃなかった。自主学習が基本、不登校生徒へのサポートはなし、やる気がある人だけ引き上げるという感じ。不登校支援がある学校、時間かけて選べば良かったなあ
学費の安さで公立を選んで失敗
通信制高校ならどこも一緒でしょと、公立を選んだら大失敗。家から遠いし、週2日は通わないと単位取れないし、勉強もつまらない。3年間とても保ちそうにない…。
近所にあるから、学費が安いから、そんな理由で比較をせずに選んでしまうと、学校と合わずに辞めてしまうことも多いです。
後悔しないためには、通学エリアにある学校を3~5校比較するのは必須。
通信制高校の一括資料請求サービスを活用すれば、住所を入力するだけで、通学エリアにある学校のパンフレットを簡単に取り寄せることができます。
学校のパンフレットを見比べるだけでも特徴はわかりますし、「この学校だけは違うな」と取捨選択もできます。
簡単に取り寄せることができるので、通信制高校の比較がまだできていない家庭は、利用してみてください