発達障害(ADHD/ASD/LD)向けの通信制高校の選び方

発達障害を抱える学生にとって、適切な高校を選ぶことは大変重要です。

全日制の高校では、集団生活や集中力の維持が難しい場合があります。一方、通信制高校は発達障害学生に合わせたきめ細かなサポート体制を整えており、自分のペースで学習できる柔軟性が魅力です。

この記事では、発達障害(ADHD/ASD/LD)向けの通信制高校の選び方について解説していきます。

結論:発達障害のある生徒の通信制高校選びは「登校日数を調整できるか」「個別指導やカウンセラーがいるか」「特性への配慮を入学前に相談できるか」の3点で比べるのがおすすめです。
トライ式高等学院やおおぞら高等学院のように、通学・オンライン・在宅を選べて、個別に相談できるサポート校もあります。

目次

発達障害(ADHD/ASD/LD)の生徒に通信制高校が向いている理由

発達障害には、

注意欠陥多動性障害(ADHD)
自閉症スペクトラム障害(ASD)
学習障害(LD)

などがあります。

これらの障害を持つ学生は、集中力の維持や対人関係の構築、学習面での困難を抱えることが多いのです。

通信制高校は、こうした発達障害学生の特性に合わせた教育プログラムを提供しており、個別サポートや少人数制、オンライン学習など、発達障害学生にとって適した環境が整っています。

通信制高校が提供する発達障害支援プログラムの例

通信制高校の多くは、発達障害学生向けのサポート体制を整えています。

・個別の学習ペースや特性に合わせた指導
・少人数制やマンツーマンの個別指導

など、生徒一人ひとりのニーズに合わせた支援が受けられる学校が多いです。

また、興味関心に応じた選択科目も多く設けられており、生徒の個性を引き出すカリキュラムが用意されています。発達障害に対応した通信制高校や高等専修学校では、「合理的配慮」や「共生(インクルーシブ)教育」の実践により、安心して学べる環境が整備されています。

障害者差別解消法の改正により、2024年4月から私立学校を含む事業者にも「合理的配慮の提供」が義務になりました。試験の受け方や座席の位置、課題の出し方など、困りごとに応じた配慮を学校に相談しやすくなっています。入学前の個別相談で、どんな配慮ができるかを具体的に聞いておくと安心です。

通信制高校選びのポイント

発達障害のある生徒の通信制高校選びの4つのポイント

発達障害学生が通信制高校を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

学費: 公立は学費が安く、私立は高いが手厚いサポートが期待できる

サポート体制: 個別指導や学習サポート、進路サポートなどが充実しているか

登校形態: 集中スクーリングの有無や通学範囲など、自分のライフスタイルに合っているか

卒業後の進路: 就職や大学進学など、自分の目標に合っているか

これらのポイントを確認し、自分に合った通信制高校を選ぶことが重要です。発達障害学生にとって、通信制高校は集中力の維持や対人関係の構築が難しい全日制高校に比べ、より適した学習環境を提供してくれるのです。

ASD・ADHD・LDの特性別に確認したいポイント

ASD・ADHD・LDの特性別に学校で確認したいこと

同じ発達障害でも、困りごとは人によって違います。特性ごとに、学校見学や個別相談で確認しておきたい点をまとめました。

特性よくある困りごと学校選びで確認したいこと
ASD(自閉スペクトラム症)集団や騒がしい環境が苦手、予定の急な変更に不安を感じやすい少人数や個別の授業があるか、在宅・オンラインで学べるか、スクーリングの日程や内容を事前に教えてもらえるか
ADHD(注意欠如・多動症)長時間の授業で集中が続かない、提出物の管理が苦手1回の学習時間を区切れるか、レポートの進み具合を先生が一緒に管理してくれるか
LD(学習障害)読む・書く・計算するなど特定の分野だけが極端に苦手苦手な単元まで戻って学び直せるか、タブレットや音声など学び方を選べるか、試験での配慮を相談できるか

ASDの生徒で「人の多い教室が負担」という場合は、通学・オンライン・在宅を途中で切り替えられる学校だと、体調や気持ちに合わせて無理なく続けやすくなります。

適切な通信制高校を選ぶことで、発達障害学生が無理なく学校生活を送ることができます。発達障害学生向けの手厚いサポート体制や、自身のペースで学習できる柔軟性が、通信制高校の大きな魅力といえるでしょう。

通信制高校で展開している発達障害サポートの例

オンライン教育の充実

発達障害を持つ学生にとって、オンラインでの学習環境は非常に適応しやすいと言えます。

集中力の維持が難しい、対人関係の構築が苦手といった発達障害の特性に合わせて、オンラインならではの利点が活かせるからです。

例えば、自分のペースで学習できる「オンデマンド型」のコンテンツは、集中力の維持が難しい学生にとって効果的です。また、対面での対人関係構築が苦手な学生でも、オンラインなら安心して交流できます。さらに、教室の刺激が強すぎるといった学生にとっても、落ち着いた環境でオンラインで学習できるのは大きなメリットとなります。

発達障害向けの個別サポートやカウンセリングの重要性

発達障害を持つ学生には、個別の学習サポートやカウンセリングが非常に重要です。一人ひとりの特性や課題に合わせた細やかな支援が必要不可欠だからです。

通信制高校では、専門のカウンセラーによる個別相談や、学習面での個別指導など、手厚いサポート体制が整備されています。学習面での困難や、対人関係、メンタルヘルスなど、学生一人ひとりのニーズに合わせたきめ細かな支援が受けられるのが大きな特徴です。

発達障害サポートのある通信制高校の事例

トライ式高等学院

学費一人ひとりに合わせて最適な料金プランを作成。
詳細は公式サイトでお問い合わせください。
開講コース【普通科】高校卒業を目指すコース
【特進科】大学進学を目指すコース
入学時期新入学:4月 10月 / 編入転入:随時
専門授業特進科(大学進学コース)
本校所在地東京都千代田区飯田橋 1-10-3
キャンパス全国に130キャンパス以上

トライ式高等学院は、全国に130か所以上のキャンパスを持つ通信制サポート校です。家庭教師のトライが母体となっており、提携する通信制高校に在籍して高校卒業資格を取ります。

発達障害のある生徒にとっての特徴は、先生と完全1対1の個別指導で、理解できるまで何度でも教えてもらえることです。学習スタイルは「通学」「オンライン」「在宅」の3つから選べ、入学後も体調や気持ちに合わせて切り替えられます。

学習や進路の悩みは担任のキャンパス長や担当講師が、深い悩みは「教育支援カウンセラー」の資格を持つカウンセラーが相談にのります。自宅から出られない生徒は「在宅コース」から始め、カウンセラーや教師の自宅訪問を受けながら少しずつ外に出る練習ができます。いじめや人間関係のトラブルで学校に行けなくなった生徒も、まずは1対1の環境から再スタートできるのが心強い点です。

N高等学校

学費73,000円〜(詳細)
*通信コース/就学支援金適用時
*キャンパスにより異なる場合があるので資料請求でご確認ください
スクーリング年間5日間~
開講コースネットコース/週5・週3コース/週1+コース
入学時期4月、7月、10月、1月 ※転入生は随時受け付け
専門授業語学/プログラミング/特進コース(キャンパスによる)
本校所在地沖縄県うるま市与那城伊計224(入学は全国から可)
キャンパス札幌、仙台、東京(御茶ノ水・秋葉原・代々木・渋谷・池袋・立川・町田)、横浜、大宮、千葉、柏、名古屋、浜松、岐阜、新潟、金沢、大阪(天王寺・梅田・心斎橋)、神戸、姫路、京都、広島、高松、福岡、北九州、鹿児島他

N高等学校はオンライン教育が充実し、生徒数も多い通信制高校です。オンライン教育で高校卒業、英語、プログラミング、大学受験まで学ぶことができるため、対面での授業やクラスメイトとの人間関係に不安がある生徒でも、安心して勉強ができる環境が整っています。大学進学や就職など、多様な進路選択も可能です。

おおぞら高等学院

学費396,000円〜680,000円
*通学にかかる費用はキャンパスによって異なります
スクーリング年1回(約1週間)
開講コースウィークデイコース(週5日通学)/ツーデイコース(週2日通学)/サタデイコース(週1日通学※社会人対象)
専門授業子ども・福祉コース/プログラミングコース/住環境デザインコース/マンガイラストコース/進学コース/基礎コース/個別指導コース
本校所在地鹿児島県熊毛郡屋久島町平内34-2
キャンパス仙台、郡山、宇都宮、高崎、大宮、柏、千葉、新宿、立川、町田、横浜、厚木、松本、浜松、岡崎、名古屋、岐阜、京都、大阪、神戸、姫路、岡山、広島、松山、小倉、福岡、熊本他

おおぞら高等学院(旧KTCおおぞら高等学院)は、屋久島おおぞら高等学校のサポート校です。国内50キャンパスと海外(バンクーバー)1キャンパスがあり、発達障害や不登校、引きこもりの生徒の受け入れに力を入れている学校としても知られています。

一人ひとりに「マイコーチ®」と呼ばれる先生がつき、学習や生活の相談にのります。授業は少人数の個別形式とクラス形式を組み合わせ、苦手な科目は理解できるところまで戻って学べます。登校は週1日からでき、高校としての通学は原則として年1回の屋久島での集中スクーリングのみです。キャンパスによって特色が異なるため、特性への配慮は見学・個別相談で確認するとよいでしょう。

その他、発達障害へのサポートがある通信制高校例

カウンセリングに力を入れている学校飛鳥未来高等学校 | 学芸館高等学校 | 鹿島学園高等学校 | 星槎国際高等学校 | 北海道芸術高等学校 | 代々木高等学校 | 聖進学院 | 中央高等学院 | 東京国際学園高等部 | 東京文理学院高等部 | 東京療術学院高等部 |
発達障がいへのサポートがある学校星槎国際高等学校 | つくば開成高等学校 | おおぞら高等学院 | 聖進学院 | 東京国際学園高等部 | 代々木高等学院 | 明蓬館高等学校

トライ式高等学院とおおぞら高等学院のサポートの違い

トライ式高等学院おおぞら高等学院
学校の種類通信制サポート校(提携する通信制高校を卒業)屋久島おおぞら高等学校のサポート校
キャンパス全国130か所以上国内50+バンクーバー1
授業の形完全1対1の個別指導少人数の個別形式とクラス形式
学び方通学・オンライン・在宅から選べる(入学後も変更可)週1日から登校できる
相談できる人キャンパス長・担当講師・教育支援カウンセラーマイコーチ®
向いている人1対1で落ち着いて学びたい、家から始めたい少人数で友達との関わりも少しずつ持ちたい

発達障害のある生徒が通信制高校に入学するまでの流れ

発達障害のある生徒が通信制高校に入学するまでの5ステップ
1. 資料請求気になる学校の資料を取り寄せ、登校日数・授業の形・サポート体制を比べる
2. 見学・個別相談本人の特性や困りごと(音や人の多さ、集中の続く時間など)を伝え、どんな配慮ができるか聞く
3. 体験授業実際の教室の雰囲気や先生との相性を本人が確かめる
4. 出願・入試面接や作文が中心の学校が多い。入試での配慮も事前に相談しておく
5. 入学後担任やカウンセラーと定期的に話し、登校ペースや学び方を調整する

診断書や支援計画がある場合は、個別相談のときに持っていくと配慮の内容を具体的に話し合いやすくなります。診断がなくても相談できる学校がほとんどなので、まずは気軽に問い合わせてみてください。

発達障害と通信制高校についてよくある質問

ASD(自閉スペクトラム症)でも通信制高校に入れますか?

入れます。通信制高校は登校日数が少なく、少人数や個別の授業、在宅・オンラインの学習を選べる学校も多いため、集団や騒がしい環境が苦手なASDの生徒にも合いやすい学び方です。入学前の個別相談で、特性を伝えて配慮できることを確認しましょう。

トライ式高等学院は発達障害の生徒も通えますか?

通えます。トライ式高等学院は完全1対1の個別指導で、通学・オンライン・在宅から学び方を選べ、入学後も切り替えられます。教育支援カウンセラーへの相談もできるので、特性に合わせて無理のないペースで学びたい生徒に向いています。

おおぞら高校(おおぞら高等学院)は発達障害の生徒も通えますか?

通えます。おおぞら高等学院は屋久島おおぞら高等学校のサポート校で、一人ひとりにマイコーチ®がつき、週1日から登校できます。キャンパスによって雰囲気が異なるので、見学や個別相談で確認するのがおすすめです。

いじめが原因で学校に行けなくなっても通信制高校に入れますか?

入れます。通信制高校の入試は面接や作文が中心の学校が多く、出席日数が合否に関係しない学校もあります。トライ式高等学院の在宅コースのように、自宅で1対1の授業から始められる学校もあります。

まとめ:通信制高校なら発達障害があっても安心して学べる

発達障害のある生徒にとって、通信制高校は魅力的な選択肢となっています。

自分のペースで学習できる環境や、個別のサポートが手厚いことが大きな魅力です。N高等学校やおおぞら高等学院、トライ式高等学院などの通信制高校では、発達障害のある生徒一人ひとりの特性や課題に合わせた細やかなサポートを行っています。

・毎日登校するのが辛い
・クラスメイトとの人間関係が不安

という生徒は、ぜひ通信制高校も検討してみてください。

運営者情報

阪口裕樹のアバター 阪口裕樹 通信制高校選びの教科書 編集長

自身の発達障害の経験から「生徒一人ひとりに合った学校選びをサポートしたい」という想いで2013年に当サイトを創設。卒業生への直接取材と、公式サイトや資料に基づいた徹底的な情報検証を続け、現在は年間110万人が訪れるサイトとなりました。読者が本当に知りたい情報を、分かりやすく誠実にお届けすることをお約束します。

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